人々が皆笑顔で居られるような
医療を提供できる人になりたい!
−伊勢病院の研修の特徴は?
「比べるのは他者ではなく、昔の自分!」「間違えることは、悪じゃない」というテーマを深くディスカッションすることから、伊勢病院の研修は始まります。これが最大の特徴でしょう。そんなマインドを持ちながら日々の研修に望みます。
研修では上級医の監督のもと、自らの力量に合わせ病棟業務、手技、書類作成を行います。
また過去の勉強会資料はクラウド上で共有されており、先輩レジデントの手助けを受けながら、学びを深めて行くことも出来ます。
−研修先として選んで良かったことは何ですか。
当院の総合診療科では抗菌薬加療や輸液、人工呼吸器など研修医や学生がこれまでに作成した勉強会の資料が共有されており、診療時にその資料を参考にして行う文化がある。資料の効果を実感するが故に自分自身も「経験を言語化して、残していこう」という機運が高まる。資料他の病院で研修をする際にも自分の背中を支えてくれるツールになるでしょう。
−研修を受ける前と実際に受けての感想などをお話しください。
4月の初め、自身の「何も出来なさ」に絶望したことを覚えています。しかし伊勢病院で「比べるのは過去の自分だ」というマインドを醸成する中で、寧ろ伸び代しかないのでは?と解釈を変えることが出来ました。ミスをしたときも人格ではなく、ミスをした事実について指摘していただける心理的安全性の担保された環境の中で研修できることを、今はとても幸せだと感じています。
−患者さんへの対応で苦労したことなど、ありますか?
救急外来や病棟でインフォームド・コンセントを行う中で、医学を専門として過ごす自分と、そうではない患者との間で病気の解釈にズレが生じることは日常茶飯事です。300床もある「大病院」に来るということは、患者にとっては大きなライフイベントの1つになりかねません。そんなライフイベントに立ち会っているのだ、という気概を持ちながら丁寧にコミュニケーションを取ることで、相互理解の元治療を進めることが出来ていると感じています。
−どんな医師になりたいですか。
まずは「自分に嘘をつかない」こと。これが何にも増して大切だと思っています。
何か決断をする際に利害関係がある人を「ステークホルダー」と呼びますが、1人の治療を進める中で多くのステークホルダーがいることに気が付きました。患者から始まり家族、病院STAFF、介護STAFF、時には地域の人まで。これらの人々が皆笑顔で居られるような医療を提供できる人になりたいです。
−休日はどのように過ごされていますか。
金・土曜のどちらかが輪番な事も多く、そもそも「休日」は少なかったりします笑
平日をTightなスケジュールで過ごしている手前、休日はゆったりした時間の使い方を心がけています。積読を消化したり、伊勢の幸を食べに行ったり、遠出したりしています。
研修医になって初期に入籍、結婚式を挙げることになったので、ここ最近は結婚式の準備をしていることが多いですね。
−ある1日のタイムスケジュールについて教えてください。
朝は7時頃に起きています。洗顔、朝食など朝のルーティンを済ませたらもう出勤の時間。7時50分頃出勤し、そのまま業務に移ります。
業務で大切な事は「人が関係する仕事は早めに」ということ。点滴薬剤の処方、患者家族への連絡、検査オーダーなど医師の判断が律速となる業務は、午前中に終わらたい所。
18-19時頃、業務が一段落したらFitness Gymへ移動し、一汗かきます。頭と身体をバランスよく使うことが、健康的な研修の秘訣です。帰宅後は夕食・入浴を済ませ、少しのんびりしたらもう寝る時間。1日の睡眠時間は7時間をキープしています。
−研修の病院を選ぶ大学生に向けてアドバイスをお願いします。
研修病院を選ぶ時は、ハードとソフト2つに分けて考えると良いと思っています。
ハードとは「ファントム(手技練習用のマネキン)がどれくらいあるか」「立地」「病院の築年数」「給与」を、ソフトとは「指導医との相性」「コメディカルとの距離感」「病院の規模感(大学病院、市中病院で患者との距離感が異なります)」などを指します。
自分が目指す場所と研修病院がどのくらいマッチするのかを考えて選ぶと、悔いの残らない選択になります。頑張ってください。