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平成28年12月22日 
     第68回 ティーンズクラブ・アイリス・伊勢 勉強会記録
H28年12月20日 18時より(出席者 院内2名 院外5名)


今回は年末ということもあり、出席者は少なかったのですが、フレンドリーな雰囲気で話ができました。今年最後の思春期勉強会でした。来年もよろしくおねがいいたします。



テーマ

    今回は、@ 11月20日に名古屋で開催されました、愛知・思春期研究会より「こころとからだの暴力を考える」
         に参加してくれましたSさんからの報告です。
             A 11月12日に行われた フレンテ三重講座「性と性暴力 〜子どもへのかかわり方を実践で学ぶ〜」

               に参加してくれたNさんからの報告です。
             B 12月8日に伊勢病院で行われました、山口さんのLGBTの講演のお話です。


  •  @ 大阪大学大学院人間科学研究会 野坂裕子さんのお話でした。
            性の健康とは思春期だけのものではない。また、子どもの性は「快」の感覚から始まり、「関係性」の体験、「ルール」の

        学習、「自己決定」の能力と段階をふんでスキルを向上させていくことがのぞましいこと。性行動のルールをきちんと
             教え、身に着けさせておくことはとても大切な事。そのときに、プライベートパーツに「口」もいれておくほうが良いのでは
             という意見も皆さんからだされました。性暴力をうける子どもは、自分が悪いと思い込む、あなたは悪くないのメッセージ
             はとても大切なものであること。また、つい被害が公表されると「なんでそんなことに」などとまわりはつい口にするが、
             巧妙な手口に子どもははまってしまう。まわりがそういうことをきちんと知って、子どもが被害にあったとき話しやすいよ
             うな努力を重ねなくてはいけない。などなど非常に有意義なお話だった。
      
    A エンパワメントセンター代表 森田ゆりさんのお話でした。
        性暴力は沈黙の共謀であると。加害者は沈黙を被害者に強要、社会は沈黙を培養するという構造。 野坂さんの講演
            にもあったようですが、性暴力によるPTSDの発症は、女性より男子の方が高いということ。女性が被害者として、とかく
        注目されがちですが、男性の被害も考えていかないといけないことを再認識しました。女性への加害者はほとんど
            が異性ですが、男性の場合は男性がほとんど加害者なんです。加害者の約半数が、最初の加害行動を10代で始めて
           
    いるのには驚きでした。加害者への対応が「反省させてはいけない」という事にはショックでした。反省文を書かせると

         悪化する。それよりも、加害者自身の気持ちをみつめさせることが大切だと。難しいとおもいました。あとは子どもたち
           が話してくれた時、絶対にいわなければならない言葉は 1、良く話してくれたね。 2、あなたの話を信じるよ。
           3、あなたは悪くない。しっかりこれらのことばが自然にでるように、日々私達も努力を重ね勉強していきましょう!


    B 12月5日伊瀬病院でLGBT 山口さんの講演がありました。
           私達のメンバーからも聞きに来てくれた方もおられたようでした。非常に分かり易い講演でした。伊勢では、ほとんどの

        中学校がもう聴いているのでは?性的マイノリティ―の人たちが、社会に理解され、生きやすい時代になっていくといい
            ですね。まだまだ、偏見は多いと思うので、皆が性だけでなく、いろいろな場面で人にはいろいろな人がいることを子ども
            たちに伝えていかなくてはならないですね。

    連絡  恒例の三重県の性教育指導者セミナーがH29211日 津で行われます。
         今年のテーマは「子供たちの性の現状〜その背景と対策〜」です。上村先生に今年は講演をおねがいしました。
          是非、皆さんいらしてくださいね。

     次回勉強会    H29年2月21日火曜日18時より 伊勢病院1階 前回と同じ外来食堂でおこないます。
                テーマはいつものように持ち寄りましょう。



                                               文責  市立伊勢総合病院産婦人科 産婦人科   村松温美