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平成27年8日10日 
     第60回 ティーンズクラブ・アイリス・伊勢 勉強会記録
H27年84日 18時より(出席者 院内3名 院外7名)

一か月遅れの勉強会でした。養護の先生たちには、夏休みのなかご苦労さんでした。また、子育て中のNさん、出席ありがとうございました。保健所のみなさんもいつもお忙しいなかありがとうございます。継続は力なり、この会を消滅させないように、皆でもりあげていきましょう。

  テーマ

  • 38回性教育指導者セミナー〈広島〉の報告です(伊勢病院 Mより。)
    広島は今年で原爆投下70年の節目の年を迎えてます。原爆ドーム 平和記念公園など沢山の外国人でいっぱいでした。
    さて、今回のテーマは「ステキなオトナになるために」でした。特別講演の1も2も内容が重かったです。まずは
    特別講演1 
    広島国際大学医療福祉学部医療福祉学科教授の下西さや子さんの講演でした。保育士でもある彼女は1999年より10年間女子少年院「命と心の相談員」としての経験をもとに、現在にいたります。近年児童自立支援施設屋少年院在処児など、非行問題を抱える子どもたちの過半数に被虐待経験のあること、なかでも性的虐待被害の多さも注目されるようになってきました、このような現実にあって、おとなはなにができるか、性的虐待を防止するためにどうすればいいかを一緒に考えようと話してくれました。正直、わからない言葉もいっぱいありましたが、大切なことは、少年少女の被害者も加害者も苦しんでいること、それを理解することが必要であり、加害者の立ち直りは大変なものがあるが、たった一人でも自分を理解してくれる、自分によりそってくれる人がいれば立ち直れるんだということを知ってて欲しいと!そのことが印象的でした。

    特別講演2 
    広島大学ハラスメント相談室准教授 北仲千里さんの「キャンパスのハラスメント相談から見える被害とサポート」です。セクシャルハラスメントは性被害でもあり、いじめでもある!@職場や学校の間柄を背景に A性的な言葉や行動を B相手が望まないのに強制し 労働環境や学習環境を悪化させるので、管理者が対処する責任があるものというものです。ポイントはノーといえないこと。その被害は性的被害+仕事や学校の被害のダブルという結果をひきおこします。(*日本では夫婦間の被害はレイプにならないということになってます。最近DVということでやっと逃げ道ができるようになったのです。)さて、上記ことは、被害者が大変、つらいといっても、罰したいとは言わないことが大半です。罰することで、被害者自身が大変になるからです。最近はセクハラで鬱になってしまって仕事ができないとなると、ちゃんと対応すれば、労災にもなるように変化してきています。北仲さんは、事例をたくさんあげながら、一つ一つの事例に対して、第三者がしっかり介入し、細かい対応をすることで、変わるんだと教えてくれました。これからは大学だけでなく、いろいろな職場でもこのような、教育された相談員がはいることで世の中は変わっていく、働きやすく、勉強しやすい環境にかわっていけるんだとわかりました。しかし、こういう専門職を今後どのように育てていくかが大きな課題となっていることもわかりました。とても良いおはなしでした。

    ランチタイムセミナー
    横浜市立大学附属病院産婦人科部長の宮城悦子先生のHPV ワクチンの現状についてでした。日本が他国とちがい、何故こんなに重篤な副反応が多いのか、日本では「心身反応」によるものという事がいわれていますが。。。。それでも、このワクチンの意義は大きい。オーストラリアなど男子にもワクチンが行われるようになっているのに、日本は今後どうなるのか?産婦人科医はどうすればいいのか?宮城先生は、こういうHPV関連の事をされていたので、ノイローゼになるくらい脅迫電話をうけたり、生命の危機を帰り道かんじたりなど大変な苦労をされておられるようでした。今後、日本の頸がんはワクチンはどうなるのか。。。。

    教育講演1
    北村先生の妊娠、中絶などの最新情報。きになるのは若年中絶よりも40歳台から50歳台に中絶が多いこと。若年妊娠がへってるのは性教育の恩恵ではなく、男性の草食化?などなど。日本はこれからどうなるのか。そして妊娠初期の中絶薬が日本ではなかなか認められない事実も話されました。

    教育講演2
    国立スポーツ科学センターメディカルセンター婦人科の能瀬さやか先生の話でした。女性アスリートの体の問題。タイムリーの話でしたが、今後我々が勉強していかなくてはならない分野とおもいました。


    次回勉強会    10月13日火曜日 18時より 伊勢病院2階 講堂です。テーマは持ち寄りましょう。

                                               市立伊勢総合病院産婦人科      村松温美